鞠香の楽園
翌日。やっぱり初日だけあって寝つきは良くなく 鞠香も千由も余裕の時間に登校してきた。それでももう登校してきてる人も多く 入学式だからか上級生もたくさんいた。

「あ あれが本科制の制服だね」

と千由が指さしたのは 自分たちが今着てる制服と似たデザインではあるが 違った制服である。あれを着れるのは2年後だ。

「そうみたいだね」

「わたしも……本科までいけるかな」

「え?どうして……?」

この学校は単位制だから 単位さえちゃんととっていけば自然と本科に上がれるはずだ。

「わたし 魔法はD級だから……あんまり自信なくて」

魔法使いの階級……一番低いのはD級で ある。階級は この学園は階級の試験を受けて入学できる為 みんな自分の階級を把握してなければならないのだ。

「……大丈夫。やろうって思えばやれないことはないよ」

「……!鞠香ちゃん……!」

なぜか感動された。
でも……そう。やろうって思えば なんでもできる。だから わたしも成し遂げなきゃならない。

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