あなたのギャップにやられています

休みたいと思ってもそれができなかった。
一度歩みを止めてしまったら、もう二度と立ち上がれない気がして。
本当はボロボロだったのに。


そんな私のことも、全部彼はわかっていたの?
そんなこと、一言だって口にしたことないのに。


彼の言葉に少し気が抜けた私は、それからは自然体でいられるようになった。


「美味しいっ!」


彼が作ってくれたアツアツのグラタン。

野菜をたくさんとれるようにと、ほうれん草入りにしてくれたグラタンは、思っていたよりずっと美味しかった。

私の大好きな鶏肉も入っていたし、玉ねぎだってトロトロだった。


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