あなたのギャップにやられています

ふたりでこうして社外に出るのは珍しい。
営業は別にいるからそういうことはその人たちに任せている。

だって……私たちふたりとも、とても口が上手いとは言えなくて。
私たちが営業をしたら、契約なんて取れないんじゃないかって。


だけど今回は、深谷さんが「木崎君のデザインを見たい」って名指しでやらせてくれた仕事だし、お礼は自分でという雅斗の気持ちがよくわかる。



「アポイント3時なんだ。それまで飯でも食おうか」


一歩会社を出ると、雅斗の口調が突然変わる。
それもまたギャップ萌えってやつを生むから困ったものだ。

キュンとするじゃん。


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