あなたのギャップにやられています
「そういえば、次の駅の近くにイチゴタルトの旨い店があるんだよ。
今度行ってみようか」
「うん!」
彼とそんな未来の話ができることが嬉しくてたまらない。
これが恋をする醍醐味ってやつかもしれない。
レストランを出て、駅前のデパートで手土産を買ことになった。
あちらの営業企画部へと選んだのはコーヒーだ。
なんせ食品メーカーだからこういう時はちょっと困る。
それと一緒に「冴子ならなにが欲しい?」なんて突然聞かれて、よくわからないまま選んだアロマキャンドルは、ほんのり紅茶の良い匂い。
「部屋にこれだけ灯したら、すごくいい雰囲気よね」
「ふーん。これを灯してシたいってことね」
は……どんな解釈よ! と思ったけれど、なにをいっても無駄な気がしてスルーしてみた。