あなたのギャップにやられています
「どうか座ってください。
私の方から出向くべきなのに、わざわざ来ていただいて」
「いえ、とんでもないです。
深谷さんにはいつも教えていただくことばかりで、感謝しています。
今回のデザインも、企画書だけを提示されてあとは任せるなんて言っていただいて、身の引き締まる思いでしたが、なにも枠がないことで伸び伸びさせていただけました」
そう。
普通はクライアントがこんな感じでと指定してくることがほとんどなのに、今回はすべて雅斗に任せると、真っ白な状態からやらせてもらった。
「それはおふたりを信用してのこと。今までの商品を見ればわかります」
深谷さんはにっこり笑いながら、私にも視線を送ってくれた。