あなたのギャップにやられています

「わ、忘れてなんかないもん。
ただちょっとあの星に会いたかったんだもん。
雅斗の描いた絵を見たら、私……」


訳もわからずポロポロと涙が溢れてくる。

全裸でベッドに押さえつけられて泣いてるなんて、傍から見たら、その……レがつくアレにしか見えない。


「あぁっ、もう!」


私を抑えていた手を放した雅斗は、自分の頭をグシャグシャに掻きむしっている。

雅斗の怒り狂う様子を見て驚いた私は、もう胸すら隠すことを忘れて、茫然としていた。


「お願いだから、危ないことはしないでくれ」


私の頬に手を伸ばした雅斗は、少し眉間にしわを寄せて、私の頬を涙ごと包み込む。


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