あなたのギャップにやられています

「冴子になんかあったら俺……」


まさか、軽い気持ちで起こした行動で、雅斗がこんなに……。

雅斗の取り乱す様子を見て、私はすごく反省した。
あのストーカー男のことだって、あのままあそこに住み続けていたら、もしかしたらなにかあったかもしれない。

あの人気のない丘にだって、お化けじゃなくて変態が潜んでいたかもしれない。


「ごめんなさい。雅斗」


今度は違う涙か流れた。
こんなに真剣に私のことを心配てくれる人がいるんだって。


元彼なんて、何日連絡がなくたって、心配なんかしてくれなかったし。

というか、別の女と結婚しちゃってたヤツにとっては、連絡なくてラッキーだったんだろうけど。

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