あなたのギャップにやられています

私がシャワーから戻ると、雅斗はベッドで寝息をたてていた。


それもそうだ。

彼はこのところ夜遅くまで残業を続け、それでも時間が足りないときは私が眠ってからやっていたからだ。

私が「手伝う」と言うのがわかっていて、一旦は一緒に寝る振りをして。
それから、リビングに明かりがついていたのは一度や二度じゃない。


最初は、起きて手伝おうと思った。
だけど、それでは彼がやりにくいかもしれないと、私も寝た振りをしていた。


彼はデザインを描くとき、それはすごい集中力で、周りを寄せ付けないオーラがある。

おそらく、私には考えられないほどのパワーで仕事をしているに違いない。


「おやすみ、雅斗」

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