あなたのギャップにやられています
守って 守られて
その日は、雅斗が提案したジュースのパッケージが企画会議にかけられた。
こうした企画会議は時々行われていて、今回は雅斗のデザインと他に2作品について話し合われる。
出席者はデザイン部全員と、あとはそれぞれの商品の営業担当と営業部長。
これを世に出すべきか、議論が交わされる。
デザイン部の中では何度も議論されているから、まず反論はない。
だけど、営業サイドから顧客のニーズに合っていないなどの文句が入ることもある。
今回の営業担当はゴリラではなかったけれど、わりとくせ者。
さあ、どう出るか……。
雅斗がプロジェクターを使って、このデザインの趣旨をプレゼンする。
元々こういうことがあまりで得意でない雅斗だけれど、デザインに自信のある彼は、終始堂々としていた。