あなたのギャップにやられています
第3章

百合ちゃんの秘密


次の週は、大きな仕事が一段落したということで比較的穏やかだった。

そんなときに突然舞い込んだのは、パッケージデザインの展覧会の招待状。
同業者が一堂に集まるもので、世界の様々なパッケージまでもがやって来るとか。
しかも今回は、有名なデザイナーも来日するという噂だ。

我が社イーイマージュも、もちろん参加を表明していて、今までに商品化されたいくつかの作品を展示することになっている。


「木崎、おそらく勉強になるから、どうだ?」


そう部長に勧められた雅斗は、すごく目がキラキラしている。


「僕が行ってもいいんですか?」

「あぁ。木崎の最近の活躍は目覚ましい。
これを見てきてまた新しい世界を作りだしてほしい」


大阪で行われる展覧会には、一泊の出張となった。

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