あなたのギャップにやられています
彼が出張に向かう朝、「明日は抱けないし」なんて、もっともらしい言葉を吐いた雅斗にまんまと抱かれて、彼の腕の中で目覚めた。
「おはよ、冴子」
「おはよ」
全裸大好き全裸マンの彼は、私を抱くと必ず朝まで裸のままだ。
私ひとりが着るのも変で、結局……。
「また、朝から誘って」
「ち、違うしっ」
クスクス笑う彼は、優しいキスを落としてシャワーに向かう。
明日はいないんだなんて思うと、やっぱり寂しいけど我慢、我慢。
「さてと」
部屋の片隅にまとめられた雅斗の出張カバンをチラッと視線に入れながら、リビングに向かった。
もちろん、服を着て。