あなたのギャップにやられています
「夕方にはそっちに着くから。そのまま会社に向かうよ」
「うん、待ってる」
雅斗に会えるという嬉しさ反面、なんとなく不安もよぎる。
雅斗が本当は私と付き合ってみて、そのギャップに幻滅してるんじゃないかなんて。
私は彼のギャップに萌えたけれど、そうじゃないことだってあるでしょ?
いや、そんなわけない。
だって彼は、あんなに情熱的に私を抱くじゃない。
頭の中で色々な思いが駆け巡るのは、ゴリラのあの一言のせいだ。
ふー、会社行きたくない。
入社してこんなことを思ったのは、初めてだ。
それでも無断欠勤やら仮病欠勤なんてできる度胸もなく、仕方なく会社に向かった。