あなたのギャップにやられています
なにも言葉を発せずに、私の体を荒々しく撫でる手。
彼にすごく求められているんだと感じられて、嬉しさを隠しきれない。
息をすることを許されないような激しいキスは、たちまち私を虜にする。
もう、甘いため息しか出てこなくなった。
雅斗の口から時折漏れるため息も、私の感情を高ぶらせる。
隠すことなく感情と感情をぶつけあえることの幸せ。
彼でなければ、こんな気持ちにはなれなかったかもしれない。
私の顔の横に両手をついた雅斗は、すごく切なげな顔をして、私の目を真っ直ぐ見下ろした。
「雅斗」
「あぁ」
「こんな私でも、いい?」
「当たり前だ」
「あなたの夢を、私にも追いかけさせて」
私がそう言うと、彼は私を強く抱き寄せて「愛してる」とつぶやいた。