あなたのギャップにやられています
丘の風
結局あまり眠れず、気だるいまま朝を迎えると、隣の雅斗は私を優しく見つめていた。
あれ、その視線が……。
「わっ」
「朝から誘うとか」
「違うしっ!」
彼にしがみついたまま眠っていた私は、まぁいわゆるマッパなわけで。
残念なことに寝相がいいとは言い難いから、布団が脱げていたというかなんというか。
雅斗がわざとやったんじゃないの? なんて責任を押し付けなければ、恥ずかしくて仕方ない。
けれど、昨日の夜より少し元気になっている自分に気がついた。
雅斗に元気を注入してもらったのかも。
あ、エロい意味じゃなくて。
雅斗がいない時間に異動の話なんて、ダブルのダメージを食らっていたのかもしれない。