あなたのギャップにやられています

また外で……。
恥ずかしくなって彼から逃れようとしたけれど、本当はマッチョな雅斗はビクともしない。

それどころか、完全に捕まってしまった私は、彼のなすがままにされてしまって、何度も何度もキスをされる。


「もぉ!」


やっと解放された私は、頬を膨らませて雅斗をにらんだけれど、彼は勝ち誇ったような顔をしている。
それがなんだかおかしくて、吹き出しそうになったけれど、必死にこらえた。

ここで笑うと負けな気がする。
怒っていると伝えておかなければ、この肉食動物はまたきっと……。


「もぉって、うれしいくせに」

「嬉しくないもん。外でなんて恥ずかしいじゃん」

「だって誰もいないし。続きもする?」

「そんな趣味ない!」


「冗談」と言った雅斗は、もう一度私の手をとって歩き始めた。


「外じゃなきゃいいんだな」

「はっ……」


どうしてそうなる?

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