あなたのギャップにやられています

私は雅斗に背を向けたまま、着ていたワンピースのファスナーを外し、それをストンと床に落とした。


「冴子?」

「描いてほしいの。あとでついでに抱いて?」


彼の顔を見ないまま声を絞り出す。
泣いてしまいそうだから。

だって私は……。


次はブラに手をかけて、それもまた自分で取り去った。
男の人の前で自分から服を脱ぐなんて、すごく恥ずかしいんだからね。


それから雅斗はなにも言わなくなった。
ただ私の肩を後ろから抱いて、なんとなく少し震えているようだった。


覚悟を決めて。絵をこれからも描いていくという覚悟を。

お願い。私の、ために――。


彼はそのまま私をくるっと回して、自分の方に向ける。

雅斗の透き通った瞳が好き。
その目で私をちゃんと見て?

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