あなたのギャップにやられています

「冴子、描かせてくれて、ありがとう」

「ううん。私こそ。ん……」


彼の温かい唇が、私のそれを覆う。


「もう、限界」

「疲れたでしょう?」


だって、あれだけの集中力を切らさないのだから。
見られているだけの私も、相当疲れた。


「そうじゃなくて」

「はっ……」


わわ、雅斗が肉食獣だってこと忘れてた。
昨日もシたじゃん。これじゃあ、週4になっちゃうよ。


「あっ……」


そんな心の叫びが雅斗に通用するはずもなく、あっさりと彼の手に落ちた。


鉛筆の粉が付いた真っ黒な手が私の肌に触れる。
最初こそ抵抗したけれど、やっぱり私も彼が欲しくてたまらなくなっていて。

そのままソファに押し倒されて、あっさりとシャツを剥がされた。

さっきまで絵を描いていたたくましい腕が、今度は私の体を這う。
そして私は、体を震わせて彼にしがみついた。

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