あなたのギャップにやられています

「はー、気持ちよかった」

「ち、ちょっと!」


着替えを持っていったのに、なぜかタオルを巻いただけの雅斗が登場する。


「なに?」

「なにって、服着なさいよ」

「えー、全裸の方が気持ちいいし、どうせ脱ぐだろ?」

「脱がないもん!」


なんとなく元気のなかった雅斗が、元気を取り戻したかのように見える。


「だって昨日はオツトメしてないし」

「誰が毎日しなさいって言ったのよ」


私の反応を楽しむかのようにクスクス笑う雅斗は、裸タオルのままリビングのソファに座った。


「ビール?」

「今日はいいや」


そう言った彼に冷たいミネラルウォーターを差し出すと、すごく美味しそうに飲み干している。


「はー、やっぱり家が最高」


そう言われるとちょっと嬉しい。
私がいても、他よりくつろげる場所になっているんだと思うと、安心する。

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