あなたのギャップにやられています
まだ前のボタンを留めていないのに、袖口のボタンを留めている姿になんだかキュンとする。
こんなところに萌える私って、なんか変態チックじゃ……。
「ん? どうした?」
「ううん。なんでも……」
視線に気が付かれてしまった私は、慌てて寝室に飛び込んでクローゼットを開いた。
デートって、どこ行くんだろ?
もう寒くなってきたこの頃、室内ならいいけど、外だと……。
「ねぇ、木崎君」
「なにー」
「どこ行くの?」
「うーん。内緒」
「内緒じゃ、なに着ていっていいか、わかんないもん」
ドア越しに交わした会話。
のはずが……。
「ちょっと、勝手に!」
木崎君は前全開のままズカズカと入ってきて、クローゼットの中を漁りはじめる。