あなたのギャップにやられています

「だってわかんないんだろ? 選んであげるから」


いたってマイペースな彼は、私の意志なんてひとつも聞かずに何枚かのワンピースを出し入れしている。


「これいいじゃん」

「ちょっと、どういう基準で選んでるの?」

「そんなもん、脱がせやすいかどうかだろ」


あんたの脳みそ、そんなことばっかりでできてるの?
今までの草食の匂いはなんだったのよ!


「あのさー、このくらいのお年頃ってそういうことしたいばっかりなの。
もう3年も我慢したんだよ。褒めてもらったっていいくらいだよ」

「3年って、その間に……」


ヤってたくせになんて口にしそうになって、ギリギリで踏みとどまる。
だって、こんな肉食動物が……。


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