あなたのギャップにやられています
フェロモンありすぎ?
木崎君の部屋は、すごくきれいに片付いていて、びっくりするほどシンプルだった。
部屋の中のものほとんどがモノトーンで統一されていて、大きめの真っ白なソファーが目を引く。
「冴子、そこ座ってて。とりあえずコーヒー飲む?」
「う、うん」
彼がテキパキとコーヒーをドリップしている間、キョロキョロと部屋を見渡す。
「なにもないだろ?」
「えっ、うん。意外」
もしかしたら絵が散乱しているんじゃないかって思っていたけれど、一枚もない。
「そこの奥が寝室。
そのもう一つのドアの部屋が6畳だから、冴子の部屋にしようかと思ったけど、一緒でいいよね?」
「一緒?」
木崎君の言葉に思わず大声が出てしまった。