ブラッディ トゥ ナイト

「ま、まぁ……」

返事からして大丈夫ではない。

「無理に見なくて良かったんだぞ?」

「いや、見ないといけないんです。最期は絶対見ないとダメだと思ってるんス。俺なりに……」

適当な所もあるが、真面目に色々考えてるんだな。

「僕もそう思うよ。まず殺す時点で良くない事だけどな」

顔やコートに付着した返り血をハンカチで拭き取りながら同意する。

「にしても……よくそんなんでコピーキャット出来たな。火茂瀬、お前一人で殺ってた時は平気だったのか?」

何度も僕より先に殺しているのに慣れないのだろうか。

「自分で殺るのは平気なんですよ。アドレナリン分泌されまくって自分じゃないみたいな……。ただ梓さんが殺ってるのとか、グロい映画とか苦手なんスよね」

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