ブラッディ トゥ ナイト

体もいくらか軽くなっていたので、刑事として様子を見に行く事にした。

『血が止まらない!!』

『止血剤を!!』

『聞こえますか?!』

人混みから救急隊員の声が聞こえて来た。

『警察です。どうしました!?』

血が濡れたアスファルトに広がっているのが見えた俺は、慌てて人混みを掻き分けた。

警察手帳を見た救急隊員が俺に駆け寄って来た。

『女性が何者かに数ヶ所切られ倒れていると通報がありました。今は止血を優先に救助を行っています。病院の手配もしています』

救急隊員の背中越しに見えた血だらけの手。

そして見覚えのある指輪。

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