ブラッディ トゥ ナイト

自分の右手薬指の指輪を見て、一気に冷たい汗が噴き出した。

『みゆきっ!!』

血だらけの女性は、みゆきだった。

『みゆき!!おい、しっかりしろ!!みゆき!!』

俺は泣きそうになりながら、血だらけのみゆきに駆け寄った。

首を切られ、手足も数ヶ所切られ、腹部からも血が出ていた。

酸素マスクを付けて手当を受けているみゆきは、俺が見ても生死を彷徨ってるのだと解った。

『みゆき!!俺だよ、みゆき!!』

血溜まりに沈むみゆきの手を強く掴むと、虚ろな目をしたみゆきが俺を見た。

『みゆき!!しっかりしろ、俺がついてるから!!』

< 123 / 379 >

この作品をシェア

pagetop