ブラッディ トゥ ナイト
「俺はね、2人目の執行人が現れたのかなって思うんだよね」
その言葉に内心ビクッとした僕と火茂瀬。
「その執行人2人が手を組んでる可能性もあると思う……何の根拠も無い俺の想像なんだけどね」
アハハハと笑う白城の横顔に恐怖を覚えた。
さすが僕の尊敬する先輩だと1人で納得していると、コートの内ポケットに入れてあるケータイが震えた。
「はい、四方木です」
寄り掛かっていたパトカーから少し離れ、電話に出る。
『あ、もしもし、亀井です』
普段少し声は高いのだが、声が低かったので、仕事の話だとすぐに解った。
「どうした?」