ブラッディ トゥ ナイト

白城智の困った様な顔は、この事を意味していたのか。

「そうですか……。じゃぁ、これからよろしく」

右手を差し出すと笑顔で握り返してくれた。

「はい!よろしくお願いします」

見た目はチャラそうだが、中身は真面目な様だ。

「それじゃぁ僕は仕事が途中なので」

大腹課長と火茂瀬に軽く頭を下げ、課長室を出た。

資料倉庫へ戻る途中、喫煙室でコーヒーを飲む白城を見つけたので、僕も缶コーヒーを買って喫煙室へ入る事にした。

「お、珍しいな。お前も吸うか?」

タール14mmのタバコを差し出されたが、首を横に振った。

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