ブラッディ トゥ ナイト
『了解。こっちは任せろ』
『ありがとうございます。では』
電話を切り、僕は家を飛び出した。
家まで送り届けたのだから、何らかの事件に巻き込まれたとしたら、萌のマンション周辺の可能性が高いだろう。
僕はまず、萌の家の中から調べる事にした。
合い鍵を使い、玄関を開ける。
家の中を見回ったが荒らされた様子は無い。
家を出る前に玄関をチェックしていると、昨日履いていた薄ピンクのパンプスが見当たらない。
やはり家に入ったあと、家を出ている。
昨日のコートと鞄も無い。