ブラッディ トゥ ナイト
「ちょっ!?んな訳ないじゃないっスか!!ズラですよ、ズラ!!」
慌てて火茂瀬が否定の意味で両手を降るので、茶色い髪が揺れる。
「ズラ?」
「ほら、見て下さい!」
火茂瀬が必死に指差す死体を見ると、茶色ではなく綺麗な長い黒髪が垂れていた。
「コスプレっスね。近くに神社あるし、もしかしたら本物の巫女さんかも」
「そうだな。あとで確認しに行こう」
亀井が電話で言っていた通り、細くて美人だ。
本物の髪の毛は黒髪のロングヘアーだった。
初めて死体を見た時は火茂瀬に任せるつもりでいたが、髪の毛が長いので執行人の僕が動く。