ブラッディ トゥ ナイト

……先ずお前が落ち着け。

「落ち着いて下さい。今はとりあえず話を聞くだけなので……」

藤川の肩を優しく撫でる。

「あああの!……ぼ、ぼくが、殺したんです……ぼくが、ぼくがッ……僕を、捕まえて……」

溜めていた涙が頬を伝う。

「落ち着いて。話してくれないと、捕まえる事も出来ません」

「だからッ!僕が殺したと言っているでしょ!?」

落ち着かせる筈が、余計ヒートアップさせてしまった。

「では、なぜ殺したのですか?」

僕の質問に、震えていた藤川は動きをピタリと止める。

< 194 / 379 >

この作品をシェア

pagetop