ブラッディ トゥ ナイト
「わっ!やったー!梓さん、あざっす!」
火茂瀬が奇声を発しながら飛んで来た。
「触るな!離れろ!」
抱きついている火茂瀬を剥がしていると、外から声が聞こえてきた。
火茂瀬は気付いていない様だ。
『藤川、見に行ったか?』
『自首はしてなかったぞ。家居たし』
金髪男の君島漣と茶髪男の真南眞一郎の話し声だ。
声のする方を見ると、居酒屋から出て来た3人がこちらに背を向けて歩いていた。
「火茂瀬、いい加減離れろッ」
3人に視線を向け、出て来た事を合図する。