ブラッディ トゥ ナイト

『……うそ、だろ……じゃ、俺……本当に……』

文月は真栄城を見つめ、数歩後退した。

背中がフェンスではなく、己の死体にぶつかり反射的に振り返る。

「そうだ。お前は死んだんだ」

火茂瀬は文月の背中に告げる。

『そん、な……そんな……』

声を震わせながら死体を見つめる。

「文月、お前は何でこんな事したんだ?」

僕から文月に声を掛ける。

文月は自分の死体を見ていられなかったのか、こちらを向いてその場に座り込んだ。

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