ブラッディ トゥ ナイト

僕のグラスは上が青く、底に向かうにつれて赤へとグラデーションになっており、気泡が水面に向かって弾けていた。

全体的に白く濁っている。

隣の火茂瀬のグラスは底が青く、水面に向かうにつれて黄色に変わるグラデーションになっていた。

僕のと同じ様に気泡が弾けていたが、火茂瀬のグラスは透き通っていた。

僕は自分のグラスを手に取って、一口飲んでみた。

乳酸菌の味がした。

「……これ色違うのに味が同じだ。あ、色が混ざった」

グラスの中央は紫に変わった。

「着色しているだけですから」

「あ、美味い。美味いよ、マスター」


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