ブラッディ トゥ ナイト

3人で話をしながらアーモンドをつまみ、店内の様子を観察する。

店員に変わった様子は見られない。

店内に流れるBGMはクラシックで耳に優しい。

出されたノンアルコールカクテルに睡眠薬など薬物の臭いも味もしない。

もちろん、アーモンドにも。

店内は落ち着いていて、おかしな様子は何もない。

本当にこんな店で殺人の取引が行われているのか、怪しくなってきた。

右隣に座っている文月を見る。

『えっ!?いや、マジだから!!歌姫に気に入られないと会えないんだって!』

文月は僕の疑いの目を見て、必死に否定する。

< 259 / 379 >

この作品をシェア

pagetop