ブラッディ トゥ ナイト
見える指先の皮膚は溶けて固まり、表面がボコボコしていた。
爪とマニキュアが同化し、醜く変形してしまっている。
違和感を感じる瞼に触れると、指先と同じ様にボコボコしていた。
包帯の下の皮膚は全て同じ様にボコボコしているのだと容易に想像出来る。
涙が溢れた。
きっと私の顔は化け物になってしまっている。
梓に会いたくても、言葉の通り、合わせる顔がない。
モデルの仕事は二度と出来ない。
お母さんにも、お父さんにも、怖くて会えない。
「う……ぅうッ……うぅ……ッ……」