ブラッディ トゥ ナイト

やっとの思いで起き上がり、ひんやりと冷たい床に足を下ろす。

クラクラする頭で逃げる事だけを考え、立ち上がろうと腰を上げる。

しかし、足に自身を支えるだけの力が入らず、私は膝から崩れ落ちてしまった。

起き上がろうとしても体は動かず、意識が朦朧としてきた。

「たす……けて……」

視界が霞み、光が見えなくなってきた。

「ん……」

次に目を覚ましたのは、私の体温で温まった床の上だった。

あのまま気絶してしまったようだ。

窓の外は暗くなっている。

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