ブラッディ トゥ ナイト
確かに警察はコピーキャットが存在する事を知らない。
証拠すら無いのだ。
コピーキャットの犯行も執行人の犯行と処理されてしまっている。
火茂瀬が疑問に思うのも無理はない。
「信じられない事もあると思うが、順を追って説明しよう」
僕は温くなったコーヒーをテーブルに置く。
隣に座る火茂瀬を見ると、複雑な表情で見つめ返してきた。
「まず、コピーキャットの存在は前から知ってたよ。もちろん僕だけね。君がコピーキャットだと知ったのはさっきだけど」
「見回りしてた四方木さんに見られて……いや、ちょっと待てよ!?俺、霊力使って結界張ってたんです!だからあのビルに入れるわけ……」
火茂瀬は考え込んでしまった。