ブラッディ トゥ ナイト
上手く伝わっているのだろうか……。
「ビジョンが見えるって事ですか?……それで俺が殺した死体に触れて、コピーキャットが俺だと解ったんですね」
それなりに伝わっている様だが、少し勘違いをしている。
「さっきも言ったが、君がコピーキャットだったのは知らなかったんだ。僕がコピーキャットの存在を知ったのは、もっと簡単な理由だ」
ナゾナゾを解く様に、唸りながら悩む火茂瀬を見て、思わず笑ってしまった。
全く解らないという顔をしている火茂瀬に、心臓が高鳴りながら答えを教えた。
「僕が執行人だからだよ」
ゆっくりと答えを理解した火茂瀬は顔を恐怖や驚きで歪ませた。
僕にはその表情が可笑しくてしかたなかった。