ブラッディ トゥ ナイト

「おい、いきなり脱ぐな」

「え?別にいいじゃないですか。男同士ですし。梓さん……ホモですか?」

ベルトに掛けた手を止め、僕を見つめる。

「違うわっ!!」

「アハハハ。冗談ですよ」

火茂瀬は笑いながらスウェットに着替えた。

「なぁ……時間って言ってるけど、被害者の霊はここに居るんじゃないのか?」

僕は洗面所から歯ブラシを持ってリビングに戻って来た火茂瀬に聞く。

「大事な話をするからって席は外してもらってましたから。夢で待ち合わせなんすよ」

霊感の無い僕には居ても居なくても同じなんだがな。

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