ブラッディ トゥ ナイト
仕方なく諦めた僕は、スーツだったので寝やすいワイシャツになった。
クリーニングに出したスーツを取りに行くついでに、シワシワになるであろうこのワイシャツをクリーニングに出そう。
火茂瀬から貰った新品の歯ブラシで歯を磨き、火茂瀬のベッドの隣に敷かれた布団に入る。
「すいません、本当なら俺が床なんすけど、そっちの方が布団もシーツも綺麗なんで」
「いや、僕は布団で構わない」
僕はメガネを枕元に置いてから横になる。
「それじゃ電気消しますね」
真っ暗になった部屋で火茂瀬がベッドに入る音が聞こえる。
暗闇に目が慣れ、ぼやけた天井を見つめながら、証明など出来るのだろうかと考える。
眠りが浅ければ夢を見る事は可能だが、もし僕が深い眠りについてしまった場合、夢は見られないから証明が出来なくなってしまう。