ブラッディ トゥ ナイト
自然と屈んでいる自分の足元にある前嶋の顔に視線を落とす。
可愛いと言われてもピンと来ない。
寒さで震える青白い顔は可愛いとは言い難い。
火茂瀬の顔をじっと見つめる。
「……ホモな」
「ホモじゃないっ!!」
全てを言い終える前に否定されてしまった。
「ならいいんだが……」
「じょ、冗談ッスよ。ゴム手袋つけてるからです。さ、練乳入れますよ」
火茂瀬は滑りが良くなった入り口に練乳の口を挿す。