黒猫ちゃんの憂鬱5
横にカエデがいて、ずっと私の様子を見ていたのに。
フワリと浮いた体。
『罪が軽くなるのなら・・・って。罪が軽くなるために動くなんて、最低だな』
「そうかな。人間ってそんなもんじゃない?」
コイツが、私を抱えていたみたいだ。
『病院に行くぞ。おい、車!』
『ツキ、』
「大丈夫。心配しないで」
『・・・。月光で待ってる』
「ん。待ってて」
ガチャ
何処からか、ドタバタする音が聞こえる。