蕾は未だに咲かないⅠ
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翌日、相変わらず全身の痛みと熱っぽさを感じながらも朝を迎えた。
お風呂は朝のうちに、普通のバスタブに入らせて貰った。
その行き道も帰り道も、案内してくれる輔さん以外、一切人がおらず、不気味に時が止まったような感覚になったのを覚えている。
そして、食事は毎回金髪の彼が運び、下げるようになった。
どうやらしばらくお世話になるみたいなので名前を聞くと、
「……日向要(ひゅうが かなめ)」
と、不機嫌そうに、不満いっぱいそうにだけど答えてくれた。率直に明るい名前だな、と思った。