似ているからこそ、相容れない。
一歩下がるだけでは足りず、二度蹴りを繰り出したイヴの蹴りを避けきれなかった者の末路。


埃煙が見えなくなった壁際には、背中や頭を打ち付けられ、血を流して座り込んだ状態のミチルがいた。


ミチルはうつ向いているため、表情がまったく読めない。


そこへユラリと近づく1つの小さな影。



「あははっ!もう終わりなのぉ?…………ツマンナイの。やっぱり君も、他の人と同じなんだね」



今回もまた、ハズレかぁ。


そう呟くイヴは、くるりと踵を返して扉の外へ向かおうとしている。


また次の、新しい遊び相手のもとへ。

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