似ているからこそ、相容れない。
「こんな蹴り、痛くも痒くもない。…………なーんてウッソー。苦しくて狂いそうだわ」


「だから!だったらなんで立ち上がるの?苦しくて辛いなら、もう頑張らなくてもいいでしょ?」



切羽詰まった声を出すイヴ。

そんなイヴに歩み寄るミチルは、イヴのすぐ目の前まで来ると顔をぐいっと近づけた。



「やっぱりね」


「へ……?」


「あんた、人の痛いトコ突いてく(分かって)るくせして、人の気持ちは分かんないんだねぇ。あひゃひゃっ、………

バッカみてぇだな」



シニカルな笑いから一転、冷徹な表情を見せるミチルにイヴは何も言わない。

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