似ているからこそ、相容れない。
「アタシを本気で壊したいんなら、まずは相手を見極めることが大切なんだよ。相手の恐怖、憎悪、憤激……負の感情を知り尽くして初めて、

人を、這い上がれない奈落の底へ突き落とすことが出来んだよ。

あんたは『破壊』の魔法使い。壊すなら、本気で来いよ」



耳元でそっと、だけどおぞましい事を平気で口にするミチルから距離をとり、イヴはミチルに向かって口を開いた。


そう、『破壊』故のあの言葉を。





「『壊れちゃえ』!」


「っ、あー……やっぱ、違うか」


「はあ?何言ってるの?君みたいな"死にかけ"が、ボクの何が分かるっていうのっ!」

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