似ているからこそ、相容れない。
「……ああ、それと。ひとつ訂正な」


「?」



ミチルの蹴りを受け止めるイヴは、次の言葉を攻撃で返しながら待つ。



「アタシは"死にかけ"じゃない。

もう、"死んでる"んだ」



そう言って悲しそうな顔をするミチルに、今度はイヴが気をとられて攻撃をまともに喰らった。


壁に打ち付けられるイヴの体。


だがイヴの口から出たのは悲鳴でも吐血でも苦痛の声でもなく、





「っ、………あはっ、あははっ…あははははははははははははははははははははははははははっ!!」




悪魔のような、子供の笑い声だった。

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