似ているからこそ、相容れない。
「"同じ"なんかじゃない。ただ、"似てる"んだ」


「うるさい」



ゆらり、殺気と共に立ち上がったイヴの目には、『破壊』故の訴え。


それ以上、もう言うなと。



「ボクのこと分かった風に言わないでよ。ボクのこと、なんにも知らないくせに」


「……うん、そうだね」


「君とボクは初対面で人外で違う生き物。そうでしょ?」


「……うん、そうだね」


「だったら、」



ゆらり、長い白髪から覗く眼光がミチルを捕らえ。



「壊れちゃえ」



『破壊』を望む。

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