似ているからこそ、相容れない。
目をつぶりギュッと拳を握りしめた。


ーくしゃり。



「………え、」



思わぬ音に右手を開けば、いつの間にやら自分は紙を握りしめていたようだ。


なんだろうと思い紙を丁寧に開けば、思わず目をそらしてしまいそうな、血文字。


だけどそこにある文字を呼んですぐに口角が上がった。



『あははっ!また遊ぼうねっ。
 今度は決着がつくといいなぁ』



"また"会えるのかと。


まだ、チャンスがあるのかと。

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