【完】隣の先輩。
「…男避け?遅くなったけど。」
「っへ…?」
今、なにしたの?
「まだわかってないの?」
「う、ん?なにが?」
先輩はあたしの首の一部分を柔らかく、とんとんと叩いた。
急いで鞄から鏡を取り出して、叩かれた部分を見る。
そこにはほんのり赤い、虫刺されのようなものができていた。
意味を理解したとたん、顔が熱くなる。
「な、ななななにしてるの?!こ、これ…っキスマークでしょ?!」
小さな吸い付いたような跡が
しっかりあたしの首に残っていた。