【完】隣の先輩。
「彩乃!なにぼーっとしてんの?せっかくあたしらきたのにー!」
振り向くと、言葉とは裏腹に笑顔の紗理奈先輩、莉菜先輩、棗先輩、日和先輩、鈴音先輩、真優、耀太、そして
小林先輩がいた。
トロンボーンパート、勢揃いだ。
「たそがれているの?」
莉菜先輩の声。
優しくて、あたしたちをいつも陰から見守ってくれた。
「……写真とるか?」
最初は苦手だったけど、いつのまにかお兄ちゃんみたいな存在になっていた、棗先輩。
「彩乃ちん、撮ろうよ!」
いつも明るくさせてくれた日和先輩。
「先に、撮っちゃうわよ」
声色が冷たいだけで、口許には笑みさえ感じられる、鈴音先輩。
「彩乃ちゃん、はやくはやく!」
優しく暖かな、真優。
「撮ろうぜ、彩乃。」
耀太はいじるとおもしろい反応をみせてくれた。
そして───────────────